WEBデザイン ゼロからあれこれわかる本
本書は主に職業としてウェブデザイナーを目指している方向けに書かれた本です。しかし一般のサイト制作に興味のある方や、ウェブデザイン技能検定の資格取得を考えている方にも非常に役立つ内容となっています。
表紙に「専門書に進む前に読んでね。」とありますがまさにその通りの本で、サイトやウェブ業界の全体像を知るためにできるだけ早く読んでおいた方が、いきなり専門勉強から入るよりも理解が早まると思います。私は初心者の時にいきなり専門書を購入して勉強を始めました。個々の木々を観察しながら森の全体像を把握するようなプロセスを取ったので、かなり紆余曲折して学んでいますが、これから学ぶ方はまず森の概要(サイトやウェブ業界などの全体のこと)を知ってから、個別の木々(WordPressやPhotoshop等)に注意を向けるプロセスを取った方が結果的に効率が良い勉強ができると思います。
本書を手に取られる方は、大体下記の3つのカテゴリーのどれかに当てはまるんじゃないでしょうか?よろずは自分でサイト構築を考えていて、かつウェブデザイン技能検定の受検を考えていたとすれば、2つ当てはまります。
注:本書の初版は2013年の2月です。私がウェブデザイン技能検定を受けたのが2012年ですので、実際は検定受検で本書を活用していません。当時本書がすでに出版されていれば、絶対購入して検定受検に望んでいただろうという仮定で書いています。
1. ウェブデザイナーを目指している方
元々ウェブデザイナーを目指している方向けに書かれた本ですので、どうこう言うまでもないような気がします。現在のウェブ業界のことや、仕事環境、ウェブデザイナーとして求められる能力など様々な視点から書かれています。それと現在デザイナーの方がウェブデザイナーとして活躍の場を広げようとしている場合にも言及されています。
2. 自分でサイト制作を考えている方
仮にウェブデザイナーを目指していなくても、ご自分でサイト制作を考えている方にとって本書は非常に有用だと思います。普通全くの予備知識がなく独学でサイト制作の勉強を行おうとすると、まずHTMLやCSSの書籍を購入して勉強すると思います。勉強のプロセスの中で、現実はHTMLを知っただけでは満足なサイトが作れないと知り、次々と芋づる方式で必要だと感じる書籍を購入して学ぶことになると思います。私の場合、当初頑張れば1か月、長くても2か月以内には自分のサイトは作れるだろうと踏んでいましたが、現実は6か月近くかかってしまいました。本書を最初に読んでウェブサイトの全体像を把握してから勉強を開始していたら、2週間から1か月くらいは勉強期間を短縮できたかもしれません。
3. ウェブデザイン技能検定の受検を考えている方
本書は主に2級または3級の受験を考えている方が対象になると思います。ただし、3級受験の場合はわざわざ本書を開かなくても、「ウェブデザイン技能検定3級ガイドブック」やそれに付随する問題集を解けば、筆記試験は十分合格できます。2級受験を考えている方は、筆記試験対策用として「ウェブデザイン技能検定2級ガイドブック」と併用して使用すると勉強の効率が上がると思います。
まとめ
以上で「WEBデザイン ゼロからあれこれわかる本」のレビューを終わります。何らかの形でサイト制作や資格取得を考えておられる方は、購入を検討されることをお勧めします。
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