今後ビジネスで求められる人材について、戦略コンサルタントが考察
皆さま、こんにちは!
今回は、世の中が大きく変わりつつある現代において、今後求められる人材について、戦略コンサルタントの視点から考えてみます。
当初は、テレワークや在宅ワークなど、今トレンドなキーワードを基に、どういう仕事に需要があるか、必要な資格・スキル・能力は何だろうと考えてみたのですが、まずは、人材として求められているものは何かを起点に、シンプルに考えてみたいと思います。
それでは始めます。
1. 課題の設定
まず、「ビジネスで求められる人材とは?」を言い換えますと、「企業が求めている人材とは何か?」という事です。
2. 4つの経営資源
なので、企業の視点から考察の切り口を探すのが分かりやすそうです。
どのような切り口で分析するかですが、企業の経営は、一般的に4つの資源(リソース)で成り立っていると言われています。
聞いたことがある人も多いと思いますが、「人・物・金・情報」です。この「人・物・金・情報」の観点から、企業が求めている人材を考えていくと、合理的に考察していけると思います。
3. 人・物・金・情報による人材分析
このように、人材の項目を、大きく4つに分けてみました。
1つ目として、人材価値を高められる人材、2つ目として、物の価値を理解し生み出せる人材、3つ目として、情報の価値を理解し生み出せる人材、最後に、上記3つの価値をお金に繋げられる人材、となります。
ここで、補足があった方が良いと思うので説明すると、人材価値を高められる人材とは、自分や他者を成長に導ける人で、例えば、学者や教育者、それにアスリートの方も当てはまると思います。
次に物の価値を理解し、生み出せる人材とは、実体のある価値を作り出せる人で、建築・飲食・農業など、モノづくり全般のお仕事に携わっている人が当てはまります。
情報の価値を理解し、生み出せる人材とは、実体のない価値を作り出せる人で、ニュース・IT・デザイナーなど、情報関連のお仕事に関わっている人が当てはまります。
最後に、それら人・物・情報の価値をお金に繋げられる人材とは、効果的・効率的に稼げる人という意味で、経営者や個人事業者・フリーランサーが当てはまります。
4. 人材とお金の分析をさらに見ていく
ここで、ほとんどの方が何らかの専門教育を受けており、物を作り出したり、情報を生み出す技術や技能を持っていると思われますので、本記事では、それ以外の人材価値と、お金に繋げられる人材について見ていきたいと思います。
日本は過去20年間、ずっと経済が衰退し続けていますが、私の考えでは、この人材とお金の部分に力を入れてこなかったからではないか?と思っています。
じゃあ、解決策として、人間力を高め、稼げる人材を育成していけば良いか?と言えば、話はそう単純ではありません。
分かりやすいよう、人材価値を人間力と言い換えて話しますが、そもそも人間力って何なんでしょう?
5. 人間力とは?
この人間力とは何かを知るため、少し考え込んでしまいました。
リスト化してみた所、こんな感じで沢山思いつくことができます。
一人で働くにしても、組織やチームで働くにしても、一つ一つの項目が重要となります。
ただ、人間力とはどこまで評価できるのでしょうか?客観的に数値化ができるのでしょうか?
例えば、職業スキル・マネジメント力・リーダーシップ・チームワーク・コミュニケーション・お金を稼ぐ能力などは、数値化による評価も可能そうです。
一方で、勇気・誠実さ・志・創造力など、これらを数値で測る事、そして他者が短時間で推し量る事はまず無理でしょう。
なので、この段階で言えるのは、各自の目的に沿って、成功に必要となる項目の人間力を養う、という事に尽きると思います。
6. お金を稼げる人材分析
次に、人・物・情報の価値をお金に繋げられる人材について考えてみます。
ここでの対象は、主に経営者や個人事業主となる事にご留意ください。
例えば、お金を稼げる経営者になるにはどうすれば良いのでしょうか?
私が見てきた感じですと、経営者になられる方は、多くがその資質を生まれながらに持っています。
例えば、創業者の子供が経営者としてやっていけるかというと、必ずしもそうでない事例が多いのは、この資質の有無が大きいと思っています。
では、その資質とは具体的に何かと言うと、私が思うに、一つ目として単純に強いということです。元も子もない話ですが、それが現実だと思います。
言い換えると、現世に対する欲求が人一倍強い人、とも言えるかもしれません。
二つ目として、お金を稼ぐ事に抵抗感がないことです。
これは意外と見過ごされている点で、どんなに知識やスキルがあろうと、お金を稼ぐことに何らかの心のブレーキがあると、まず失敗します。なぜ断言できるかというと、20代の頃の私がそうだったからです。
己を克服するという点において、ニーチェや王陽明の哲学が、自分の場合非常に役立ちました。
もし、資質が無い人がビジネスをやりたければ、根っこの部分を変えて、強い自分に作り直していく必要があります。
簡単な事ではありませんが、それしかないなら、志を立てて、どこかで決断しなくてはいけません。
7. まとめ
以上、今後ビジネスで求められる人材について、経営資源である、人・物・金・情報の視点から考えてみました。
一番重要な事は、人間力を養うことです。それと、会社員としてずっと働く場合は必須ではないのですが、起業に興味があるなら、お金を稼ぐ資質が身についている事も大切です。
人間力を高めるための行動は、目的や個々人の性質に応じて皆異なってきます。何が優先かを自分で決めて、学び続ける事が重要でしょう。
後、お金を稼ぐ資質を最初から持っていれば、人に言われなくともすぐ行動に移していると思いますし、仮に資質を持っていない場合は、まずは自分を変えることが先決です。
ビジネススキルをいくら学んでも、行動に移せない場合は、自分の心の中に何かブレーキがあるのかもしれません。心のブレーキが決して悪いとは言えませんが、大事なのは、なぜブレーキがかかっているかを知る事です。
最後に、お仕事で必要となる、物を作るスキルや情報スキルについては、各自把握されていると思いますし、知っている前提でお話しました。
ご覧いただき、ありがとうございました。