レノボ「ThinkPad X220」をTNからIPS液晶へ換装してみた
なぜ「ThinkPad X220」の液晶を交換するのか
私の所有しているX220iは標準でTN液晶が搭載されているんですが、普段持ち歩くことが多く、外出時に液晶の光量が足りなくて見づらいことがあります。
家で使用しているX220の方は最初からIPS液晶が搭載されていますので、それと比較するとX220iの青っぽい画面はどうしても見劣りします。ブルーライトも目に良くないと聞きますし、この際家にある全てのThinkPadを、IPS液晶に交換することに決めました。
IPS液晶パネルが到着
注文していた「ThinkPad X220&X230用 IPS液晶パネル」が到着しました(上記写真を参照)。二日で商品が届くという、素早い対応で良かったです。
これは型番が「LP125WH2-SLB3」で、X220とX230のどちらにも取り付けられます。液晶パネルは精密機器ですので、取扱いには細心の注意を要します。
作業に入る前に
LCDケーブルの取り外しと取り付け以外は、あまり難易度が高い作業がないんですが、一応マニュアルを読んでおくなど下準備は欠かさないでください。ちょっとしたミスでも、配線の断線や液晶破損の原因になります。液晶交換ではあまり神経質になる必要はないんですが、一応静電気対策もしておいた方が良いです。
準備しておく物
- ● 精密ドライバー
- ● ピンセット (無くても大丈夫だがあった方が便利)
- ● ナイフ (ネジカバーを外す際に使用)
- ● マグネタイザー (細かいネジを扱う際は、ドライバーに着磁しないと厳しい)
- ● 導電マット
- ● 静電防止リストバンド
マグネタイザーは、ドライバーを穴の中に何回か出し入れすると、磁気を帯びてネジが吸い付くようになります。非常に便利で、これがあるのとないのとでは、作業効率が全然違います。
TN液晶からIPS液晶への交換手順
1. ネジを外す
まずは、ThinkPad X220用のハードウェアマニュアルに従って、バッテリーを外します。そして、液晶ベゼル下部の左右にあるネジカバーを外します。そうするとネジが見えますので、そのネジを外します。
注意:
ちなみに、私はこのネジカバーを無くして、新たにオークションで購入する羽目になりました。小さくて裏面に粘着力があるので、取扱いにはご注意ください。
次は液晶ベゼルを外します。これはプラスチック製で非常に壊れやすいので、取扱いには注意してください。私は、左下の端から少しずつ丁寧に爪を外していきました。
2. TN液晶パネルを取り出す
元付いていた液晶を取り外すために、左右の4個のネジを外します。これで、液晶が型枠から取り出せるようになったはずです。
3. 液晶を取り出し、キーボードの上に置く
ここで、次の作業に入る前に、柔らかな布巾をキーボードの上に置いてください。そして、その上に液晶パネルを優しく置きます。裏側にあるLCDケーブルが傷つかないようにしてください。
次はLCDケーブルを外すんですが、これは全体の作業の中で一番気を付ける部分です。非常に細い配線の集まりですから、無理やり抜こうとすると断線する可能性があります。
まずは、固定している透明テープを、コネクターが取り外せるようになるまでめくります。そして、コネクターを取り外す際は、私の場合ここで、「精密機器用の小さなマイナスドライバー」を使用します。それで、少しづつ慎重にコネクターを外していきます。
注意:
手でコネクターを外そうとすると、LCDケーブルが傷つく可能性が高いです。万が一ケーブルを破損したら、どこからか部品を入手して、本体を分解しないといけなくなるので、注意深く作業してください。
4. IPS液晶に交換する
後は、購入したIPS液晶に交換して、LCDケーブルを接続します。ここでも、精密マイナスドライバーを使用して、注意深くコネクターを取り付けてください。元あったように液晶パネルを戻し、ネジを締めます。
その上から液晶ベゼルを取り付け、ネジとカバーを取り付けて完成です。
注意:
液晶ベゼルはちゃんと全ての爪がはまるように取り付けて下さい。指で少しずつ押さえるようにはめていくと、良いと思います。
以上となります。
まとめ
やはり、IPS液晶は見やすいです。なぜ標準で全ての機種にIPS液晶を搭載しなかったのか、不思議でなりません。そうすれば、売り上げもかなり違っていたと思います。
X220やX230の液晶交換は全体的に見ると、比較的簡単です。注意すべき点は、液晶ベゼル(モニター型枠)とLCDケーブルの取り外しや取り付けでしょうか。どこかを壊してしまうと、保証が効きませんので、自己責任で行うようにしてください。